ぶらり探蝶記

喜びと不安

4月16日 広島に転勤、3月から多忙を極め、今日ようやくフィールドに出る。久しぶりの快晴の中、広島市近郊の山に登る。桜は散り始めといったところ。東播磨とよく似た植生の尾根筋に向かうが、見た蝶はルリタケハ、ルリシジミ、ヒオドシチョウのみで、お目当てのギフチョウは見ない。眼下には穏やかな瀬戸内の海と島々が広がり気持ちいい。少し場所を変える。まばらに光が差し込む林道でようやくギフチョウに出会う。地面に落ちた桜の花びら横に静止する。気温が高くなってくるとあちこちでギフチョウが舞う。展望台横の桜の上空を舞っていた2頭が絡みながら桜の枝に落ちてきた。既に交尾が成立している。背景ばっちりでここぞとばかり広角でバシバシ撮影する。ここで保全活動をされている広島大学のW氏に出会い、長々と話し込む。今日、掲載した写真は4個体。観察眼鋭い方はお気づきになったと思うが、前肢前縁部を見るとすべての個体で斑紋異常が出ている。黄帯がY字にならずにO字になっているのである。掲載した写真以外も全ての個体が同じであった。このことをW氏に伝えると、既にお気づきで今年になって急に多くなったとの事。ここ数年、この場所のギフチョウは復活をとげたのだが、今年の斑紋異常多発は単一個体群に由来するのではないか?このような斑紋異常が多発するのは絶滅の前兆とも考えられ、大きな不安を持っているとの事。遺伝子が多様でなければ、いわゆる「血」が濃くなりすぎて危険であるということだろう。都市部のすぐ近くでギフチョウが舞う素晴らしい環境なのだが、周辺部の開発が進み、隣の山塊の個体群との交流も難しい中、少し暗澹たる気持ちで下山する。

ギフチョウ
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ギフチョウ
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ギフチョウ
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ギフチョウ
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ギフチョウ
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ギフチョウ
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ルリタテハ
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オキナグサ
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海上自衛隊 護衛艦と潜水艦
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by temenos | 2017-04-16 18:45 | 2017年 | Comments(4)
Commented by LUFFYY at 2017-04-16 19:19
広島で、瀬戸内海の景色を撮り入れた
ギフチョウの素晴らしいカット!
中国地方の蝶、見せて下さいね
また、何処かでお会いする事を
切に祈念しております
Commented by さっちゃん♪ at 2017-04-16 19:59 x
こんばんは
今度は広島ですか
9年間住みましたが私は住みやすい街でした。
海上自衛隊をこんなに身近に見ることができる環境は貴重だと思います。8月6日8時15分全てが止まります。
話が外れました^^;
ギフチョウ・・・ほんと○ばっかりですね  びっくりです。
単一個体群に由来するのではないか?そんな風に考えるのですね。勉強になりました。絶滅せずに生き延びてほしいものです。確かに喜びと不安が入り混じってしまいますね
新天地 楽しんでくださいね。
Commented by temenos at 2017-04-16 21:18
LUFFYさん
ご無沙汰しております。
広島も単身赴任ですから、頻繁に名古屋に戻ります。
東海地方や長野でまたご一緒しましょう。
Commented by temenos at 2017-04-16 21:23
さっちゃんさん
ご無沙汰しております。
広島に住まれたことがあるのですね。
川が多く、きれいな街だと思います。
広島も単身赴任ですので、東海地方に
出没する頻度も変わらない予定です。
今後も宜しくお願い致します。