ぶらり探蝶記

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蝶のいる風景~秋~

いよいよ年の瀬。今年はもうフィールドに出る予定はなく、今回の秋編で締めくくりたい。思えば東京への単身赴任で思うようにフィールドに出ることができず、また8月には右手指を骨折してフィールド活動は休止、蝶の撮影としては不満足な年であった。右手中指は現在も自由に曲がらずリハビリも継続している。来年は沢山の蝶が舞うフィールドで思う存分広角撮影を楽しみたいと思うがどうなろうか。フィールドでお世話になった方々、ブログを訪問いただいた方々、一年間ありがとうございました。皆様にとって素晴らしい2016年でありますように。


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牧場の柵で開翅するエルタテハ、隣にはアキアカネが止まる。背景がダンプカーではなく、サラブレッドであったら北海道の雰囲気が出たであろうか。しかし、人工物が好きなエルタテハにはダンプカーが似合っているかも。
(2011年9月 北海道)


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石垣に生えたツメレンゲで発生を繰り返すクロツバメシジミ。限界集落と絶滅危惧種の本種。双方に寂しく悲しい結末が来ないことを願うばかりである。
(2012年9月 兵庫県)


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河川敷で発生しているシルビアシジミ。空港を離陸する旅客機を背景に。土手下に寝ころび、土手の上を狙って撮る。土手上の道路を通る人達にとっては不審者以外の何物でもない、通報されずによかった。
(2010年9月 兵庫県)


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中央アルプスの稜線に日が落ちかけた頃、活動停止前に綺麗なスカイブルーを披露するミヤマシジミ。近くにはクロツバメシジミも活動を停止しようとしていた。どことなくもの悲しさを感じる一枚となった。
(2013年9月 長野県)


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紅葉最盛期の北の国、すぐに厳しい季節がやってくる。それを知ってか知らずか、活発にモンキチョウが活動する。赤く色づいたドウダンツツジ、真っ青な晩秋の空、そして本種の黄色。普通種であるがお気に入りの一枚。この写真を撮影した2日後に当地は30㎝の積雪に覆われた。
(2010年10月 北海道)


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自宅そばの河川敷。鉄橋を渡る名鉄電車を背景に河原で開翅するヒメアカタテハ。惜しむらくは蝶がボロであることと背景の空が曇り空であること。
(2014年11月 愛知県)


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上記と同じく、鉄橋を渡る電車を背景に夕日を浴びて開翅するベニシジミ。止まっている枯草が少々うるさいが、晩秋の雰囲気を醸し出せたと思う。
(2014年11月 愛知県)


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恒例の晩秋の撮影対象といえばルーミスシジミ。条件によっては全く下に降りてきてくれない。
(2015年11月 千葉県)
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by temenos | 2015-12-26 00:02 | 2015年

蝶のいる風景~夏~

第2編は夏(7月~8月)に撮影していた広角写真である。



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木曽谷に夕日が差し込む時間、どこからともなく飛来したキマダラルリツバメがテリ張りを行う。若干広角写真とはいい難いが、青空が背景になり印象深い写真となった。
(2013年7月 長野県)


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盛夏、ノリウツギに吸蜜に来たオオウラギンスジヒョウモン。こちらも清々しい青空を背景に収めることができ、夏らしい写真となった。
(2010年7月 北海道)


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阿寒湖のほとり、ハマナスに吸蜜に来たコヒオドシ。ハマナスは海岸などの花というイメージがあり、高山蝶のコヒオドシとはアンマッチな感じがするが、北海道では普通の光景である。
(2010年7月 北海道)


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街中の遊歩道、北の国ではこんな場所でもフタスジチョウが普通に舞い、コミスジを見つけるほうが難しい。
(2010年7月 北海道)


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阿寒湖畔の静かな遊歩道、吸蜜に来たミドリヒョウモンの♀。本種だけではなく、短い夏を謳歌する沢山の昆虫たちが群れる。
(2010年7月 北海道)


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信州の高原、遠くには槍ヶ岳が見える。ソバの花で吸蜜するミドリヒョウモンの♂、気温は高いが、吹き抜ける風は爽やかで過行く夏を感じる。
(2014年8月 長野県)


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同じく信州の高原、背景には槍ヶ岳が見える綺麗な光景。食草のワレモコウに産卵に来たところ、カニグモに捕らえられ捕食されるゴマシジミ、これもまた自然の一コマ。
(2014年8月 長野県)


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白銀に覆われる季節には数々の名勝負で感動を与えてくれた舞台の大倉山シャンツェ。そのジャンプ台を見上げて何を思うのか。モンキチョウだけでなく、多くの蝶がこの舞台を舞う。
(2012年8月 北海道)


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上川地方の小高い丘にある牧場、花も終期を迎えたラベンダーで吸蜜するオオモンシロチョウ。家族連れがムシ採り網を持って通り過ぎる。朝晩にはめっきり秋を感じる北海道のお盆過ぎの一コマである。
(2010年8月 北海道)


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中央アルプスの最南端、高原へ続く登山道脇のヒヨドリバナで吸蜜するオオチャバネセセリ。天候がスッキリせず、背景が暗い感じの写真となってしまった。やはり青空は大切。
(2014年8月 長野県)
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by temenos | 2015-12-23 10:27 | 2015年

蝶のいる風景~春・初夏~

自然の中にいる自然の蝶、これが一番美しい。そう思って、これまで数多くの写真を撮影してきた。蝶そのものを美しく撮影するにはマクロや望遠が重宝する。しかし、何処で撮っても同じような写真になってしまうのが欠点であろうか。四季折々の情景や人の生活の中にいる蝶を臨場感を持って撮影していきたいと最近強く感じるようになってきた。そこで、これまで撮影してきた広角写真を季節毎に若干の思い出の解説も加えながら振り返ってみたい。


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5月、遅い春が北国にも訪れた。残雪の山を背景にフキノトウで吸蜜するヒメギフチョウ。
(2011年5月 北海道)


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北海道の春は一気に訪れ、林床はカタクリやエゾエンゴサクの絨毯でおおわれる。
青紫のエゾエンゴサクで吸蜜するヒメギフ、北海道らしい情景である。
(2011年5月 北海道)


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雪崩れるような若葉緑の中、優雅にウスバシロチョウが舞う。晩春の好きな一コマである。
そのような里山の梅林で求愛するウスバシロチョウを見つけた。求愛から交尾までは一瞬であった。
(2013年5月 岐阜県)


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奥山の渓谷、鮮やかなミヤマカラスアゲハが飛び交うなか、ひっそりと産卵行動をとっているトラフシジミを見つけた。
(2015年5月 岐阜県)


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放蝶由来の外来種であるホソオチョウ。ジャコウアゲハと本種は同じ場所で共存している。春、ウマノスズクサの新芽が沢山ある河川敷で山々を背景に休む♀。
(2013年4月 岐阜県)


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北海道の固有種ジョウザンシジミは、キリンソウの生える崖沿いをチラチラ飛ぶ。いったん日が陰ると直ぐに休止し、動かなくなる。生息地の雰囲気を上手く写し撮ることができた。
(2012年5月 北海道)


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太平洋に面した独立峰の稜線が生息地であるが、そこは絶景の地でもある。また、この山には固有種の高山植物も多い。その稜線で固有種のアポイアズマギクから吸蜜するヒメチャマダラセセリ。
(2012年5月 北海道)


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初夏の残照を浴びて休止するヒメヒカゲ。生息する湿地帯脇の雑木林ではアカシジミが飛び始める時間。夕方と生息地の雰囲気を感じてほしい。
(2012年6月 兵庫県)


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ゲンジボタルが飛び交う里山の清流脇のウツギで吸蜜するオオミスジ。
どうってことはない写真なのだが、結構お気に入りの一枚となっている。
(2013年6月 岐阜県)


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峡谷の狭い範囲の生息地。梅雨空の合間V字開翅するアサマシジミ。
たくさんの亜種があるが、これは西限のハクサンシジミ。
(2013年6月 石川県)


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水田や農家の家屋脇に稲架木(はざぎ)として植えられているデワノトネリコで発生している里の蝶。デワノトネリコの葉上から水田を見下ろすチョウセンアカシジミ。
(2015年6月 新潟県)


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梅雨空の背景、まだ朝露で濡れるナラガシワ林の下草に静止するヒロオビミドリシジミ。
日光がさすと、金緑色の素晴らしい翅表を披露してくれる。
(2012年6月 兵庫県)


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初夏とはいえ、まだまだ気温が低い北海道。大雪山麓の林道脇で多くの本種が素早く飛び交う。
北海道の初夏の清々しい空気の中で交尾するカラフトタカネキマダラセセリ。
(2011年6月 北海道)


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農家や畑脇のスモモで発生することが多い里山の蝶であるが、なかなか発見しずらい蝶でもある。早朝、スモモの木をゆすると、スモモの木からリンゴが落ちてくる。スモモの木の下のオオイタドリに止まるリンゴシジミ。
(2011年6月 北海道)
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by temenos | 2015-12-16 23:17 | 2015年

穏やかな師走の一日

12月9日 師走にしては穏やかでうららかなこの日。コンデジ1台だけを片手に、ムラサキツバメ越冬集団の観察に出かける。朝は冷え込んだので、出発はゆっくり目。11時に現地着、大きな越冬集団ではゾロゾロと動き出しており、すでにかなりの数が日光浴にお出かけになった模様。散策するとあちこちで開翅が見られた。クズの周りにはウラナミシジミが数頭飛び交っており、たまにムラサキシジミともつれあう。12時を過ぎると最大の越冬箇所であろうシュロの葉に多くのムラサキツバメが戻ってくる。いい場所を目指して集団に潜り込もうとする。無理に集団に頭を突っ込む厚かましい個体や控えめな個体、蝶の世界も個性にあふれている。人間社会と同じで大変なんだなぁとしみじみと思う。ただ人間社会と違って無用ないさかいは起こさないようだ。このシュロでは2か所で集団を形成しており、大きい集団は30頭を超えていた。帰る途中、白菜畑にモンシロチョウを見る。

ムラサキツバメ  越冬集団。既に気温が上がっていたため、ゴソゴソと動き集団がばらけている。↓
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ムラサキツバメ  こちらは小さな越冬集団、日光浴を始めている。↓
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ムラサキツバメ  開翅する♂。↓
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ムラサキツバメ シュロで開翅する♂。↓
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ムラサキツバメ  ♂の渋い紫を綺麗に写し撮るのは難しい。↓
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ムラサキツバメ シュロで開翅する♀。↓
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ムラサキツバメ  シュロで開翅する♀を広角で。↓
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ムラサキツバメ  こちらもシュロで開翅する♀。写真は全て別個体。↓
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ムラサキツバメ  越冬場所に戻る前に日光を浴びる♀と♂。↓
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ムラサキツバメ  最大の集団、30頭以上が集まっている。↓↓
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ムラサキシジミ  クズで開翅する♀。↓
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ウラナミシジミ  この時期にしては比較的綺麗な個体ばかりであった。開翅する♂。↓
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ウラナミシジミ  開翅する♀を広角で。↓
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by temenos | 2015-12-10 22:33 | 2015年