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ぶらり探蝶記

煌きの季節②~メタリックブルーの競演~

7月8日 朝4時から銭函へ向う。狙いはハヤシミドリとウラジロミドリの開翅である。札幌は晴れていたが、海岸に向うにつれて深い海霧に包まれる。4時半現地着、霧が立ち込めていたが、おかまいなくカシワを叩く。飛び出すのはハヤシミドリシジミ、気温が高いせいか落ちてこずに樹冠へ舞い上がる個体が多い。キタアカシジミも多数が飛び出すが、こちらはよろよろと落ちてくる。予想に反して、ウラジロミドリやウスイロオナガが少ない。ウラミスジシジミは未発生なのか全く見かけず。霧が晴れ、曇り空から少し太陽がのぞくと、下草に降りたハヤシミドリが開翅を始める。あの素晴らしいマリンブルーとの再会である。しかしどうだ、このハヤシの深いブルーの輝きは!こんな深い色合いの個体は初めてである。ピカピカのハヤシの開翅にいつも以上の感動をもらう。ウラジロは数少なく開翅の撮影チャンスなし。道路脇の下草でテリを張るゼフを発見、こんな下草でテリ張りするのはジョウザン?と思いつつ近づくと、まさしくジョウザンであった。銭函では初めてお目にかかった。ハヤシとジョウザンを堪能したあと、昨日のメスアカの谷に立ち寄ってから10時に帰宅する。午後、川沿いで吸水するアイノ♂を撮影する。
北の国は、まさにクライマックスの時を迎えている。 (各画像はクリックすると拡大表示します)


ハヤシミドリシジミ  下草に静止する♂。尾状突起が短くエゾミドリのよう。裏翅もハヤシらしくないが、ここはこんな個体が多い。↓
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ハヤシミドリシジミ  カシワで開翅を始める。息を呑む瞬間。↓
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ハヤシミドリシジミ  下草に降りていた♂が一気に開翅した。驚きの深いマリンブルーの輝き、感動必至の美しさが眼前に広がる。↓
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ハヤシミドリシジミ  上記と同一個体。ultramarinusの学名が伊達ではないことを今年も証明してくれた。↓
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ジョウザンミドリシジミ  カシワ林の林縁の下草に止まる。ここにはミズナラもあり、生息していても不思議ではない。↓
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ジョウザンミドリシジミ  ハヤシとは違う水色の輝き。↓ 
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ジョウザンミドリシジミ  高さ50cmの下草でテリを張る。撮影しやすさではNo.1↓
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ジョウザンミドリシジミ  この空色の輝きも美しさではひけをとらない。↓ 
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ウラジロミドリシジミ  まだ発生初期。2頭しか見かけなかった。↓
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ウスイロオナガシジミ  こちらもまだ数は少ない。↓ 
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ミズイロオナガシジミ  当地の本種は驚くほど矮小な個体が多い。これもヤマトシジミより少し大きいくらいである。↓
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メスアカミドリシジミ  昨日のメスアカの谷に立ち寄ると、同じようにテリ張りをしていた。↓
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アイノミドリシジミ  今年初見。川原に吸水に降りてきた。同じ場所でジョウザンミドリの吸水も見る。↓
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# by temenos | 2012-07-08 21:05 | 2012年 | Comments(10)

煌きの季節①~メタリックグリーンの閃光~

7月7日 七夕の今日、午前10時くらいから札幌市内の旭山公園を訪れる。お目当てはピカピカのメスアカミドリシジミである。昨年名づけたメスアカの谷に直行する。橋の上から見下ろすと、青緑色のゼフが1頭テリ張りをしている。ジョウザンミドリである。よく見ると、近くの葉の上に金緑色の煌きが見える。いた!メスアカだ。雲り空から陽が差し出すと、たくさんのメスアカが舞いだした。メタリックな黄緑色をキラキラと輝かせて、卍飛行や追尾飛行を繰り返す。少ないながらジョウザンミドリもこれに加わる。素晴らしいショーの始まりである。なかなかいい角度に止まってくれなかったが、まだ新鮮な金緑色の煌きを堪能する。いよいよ本格的にゼフ達が舞い始め、北の国もクライマックス突入である。 (各画像はクリックすると拡大表示します)


メスアカミドリシジミ  一番いい角度に止まったのだが、ちょっと遠い。↓
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メスアカミドリシジミ  金緑色の輝きは強烈。↓
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メスアカミドリシジミ  こんなのが街中から10分の所にいるというのが札幌の凄いところ。↓
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メスアカミドリシジミ  この角度だと少し青みがでてしまう。↓
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メスアカミドリシジミ  ピカピカの個体ではない。数日前から発生していたようだ。↓
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ジョウザンミドリシジミ  時間的なものか、みかけた数は少数であった。↓
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ウラゴマダラシジミ  発生木のイボタの葉陰で静かに休む。↓
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コミスジ  札幌では初めて見かけた。閉翅してテリを張っていた。↓
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# by temenos | 2012-07-07 20:49 | 2012年 | Comments(8)

稲麻竹葦の林道~銭函から一の沢~

7月1日 暖蝶寒鳥のごまさんと銭函と札幌市南区の一の沢を探索した。強風の中、銭函のカシワ林を叩くと予想どおりオレンジの蝶が飛び出す。やはりもう出ていたキタカシジミ、個体数多く叩いても叩いても飛び出すのはキタアカばかり。ようやくハヤシミドリシジミが飛び出すも、樹冠に舞い上がり撮影は不可。この様子だと来週末にはウラジロミドリやダイセンなどピカピカの個体が撮影できそうである。ここでは、まだきれいなカバイロシジミ♂を撮影。カラスシジミも発生していたが、これは撮影できなかった。次に先日に偵察した南区の一の沢を訪れる。アカシジミ、ヒメウラナミジャノメ、コチャバネセセリ、エゾシロチョウ、ヒメウスバなど先日と同様の蝶が姿を見せてくれる。今日はオオイチモンジ狙いなのでどんどん奥へ進む。水が染み出た林道で、越冬明けのキベリタテハとシータテハ、新生コヒオドシを見る。その奥に吸水しているオオイチモンジを発見した。少しだけ傷があるものの新鮮な♂。夢中で撮影する。この後、さらに2箇所廻るも次のお目当ての蝶は端境期に入っているようで姿を見かけなかった。 (各画像はクリックすると拡大表示します)


キタアカシジミ  今年はもう発生している。非常に多くの個体を見かけた。↓ 
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キタアカシジミ  生息地とともに広角で。↓
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カバイロシジミ  比較的きれいな♂が残っていた。↓
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イチモンジチョウ  この時期、この場所では必ず見かける。↓
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ミヤマカラスアゲハ  ほとんど破損の無い春型の♂。林道で吸水後、フキで休息する。↓
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コヒオドシ  新生蝶、新鮮な本種はドキっとするくらい鮮やかである。↓
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キベリタテハ  こちらは越冬明け個体。もう7月、随分と長生きさんである。↓
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オオイチモンジ  吸水する新鮮な♂。風格、美しさとも別格である。↓
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オオイチモンジ  後翅表面のブルーが美しい。↓
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オオイチモンジ  獣糞で吸汁する。蝶は美しいのだが。↓
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エゾシロチョウ  アカツメクサで吸蜜する新鮮な♂。↓
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エゾシロチョウ  飛び古した♀の前表翅は鱗粉が剥げ落ちて透明なものが多い。これは求愛する♂が前足で鱗粉をこすり落とすためと言われている。その証拠写真がこちら。↓
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# by temenos | 2012-07-01 23:22 | 2012年 | Comments(2)